公開: 2020年4月13日
更新: 2020年4月13日
「断層」は、地球の表面に残った深い溝を言います。もともとは溝であっても、長い年月で、その溝に泥がたまり、埋まってしまっている溝がほとんどなので、表面だけを見ていると簡単には分かりません。
しかし、工事などのために地面を掘ると、地面の模様が断層とそこに流れ込んだ泥との境目で、はっきりとした模様の違いなっていることから、それが断層の後であることが分かります。
このような断層は、大きな地震が発生すると、その震源地付近にできます。陸地の断層は、「地割れ」と言って、地面が真っすぐに割れて、その右側と左側の高さが違ったり、右側と左側で、元々は隣り合っていた場所が、離れてしまったりします。
地震が海の中で発生すると、この断層が海底にできるので、その断層に海水が一気に流れ込み、その海水の急激な移動で、波が発生します。この波が伝わって、海岸線まで進んでゆくと、その波は「津波」として観測されます。
2011年の3月11日に、東北地方の海底で発生したマグニチュード9の巨大地震では、大きな断層が海底にできたため、巨大な津波が発生し、岩手県から茨城県の太平洋岸に押し寄せました。福島県の南部の海岸近くにあった東京電力福島原子力発電所には、高さ12メートルを超える津波が押し寄せ、原子力発電所の設備を破壊しました。